12月10日 横浜港訪船報告

休暇がとれたことから、初めて平日にクリスマス訪船をさせていただきました。

平日のコンテナターミナルは16輪大型トレーラーが轟音をたてながら行き交い、その後ろでは巨大な塔のような走行クレーンがゆっくりと動き、戦場のような忙しさです。作業の邪魔にならぬよう、上手に運転をしてくださったおかげで、AOSのワゴンは無事に巨大船の舷側に着きました。「ステラ・マリース」と叫ぶと、いつものように舷梯の上からは笑顔で上がってこいとの手招きが返ってきます。とは言え、不安定で滑りやすい舷梯を上るのはスリル満点です。教会の善男善女の皆様に一所懸命に作っていただいたプレゼントを落とさないよう慎重に上がると、満面の笑みをたたえた小柄な甲板員が出迎えてくれました。今回は3隻回りましたが、これはどの船でも同じで、彼らの笑顔を見ると来て良かったといつも思います。高度に機械化されたコンテナ荷役のおかげで、横浜港滞在時間は8時間。「オフィサーはタクシーで出かけて行きますが、私ら下っ端は船にずっといます。いつか街を見たいと思います。 (安い)シーマンズクラブにはどう行けますか?」と言われ、きちんと答えられず残念でした(とりあえず電話番号いりのステラ・マリスのシールをお渡ししておきましたが)。日本船はどれも手入れが行き届き、清潔で、問題は感じられませんでしたが、その一方では酸欠による死亡事故が昨日外国船で起きてしまったと聞きました。日本に来る外国船は、外国の安全管理、労働条件のもとであるので、第三世界との違いを目の当たりにする思いがいたします。彼らの貢献の上に私たちの日常生活があることを想い、屈託の無い笑顔を浮かべるフィリピン、インドネシア、ミヤンマー、などの船員さんたちの安全と生活の安定を強く願わざるを得ませんでした。

2018年12月11日